2012年11月30日金曜日

ウッフコック号ライブ動画 11/14@鈴ん子屋

先日の池袋鈴ん子屋でのウッフコック号ライブ、コイワズライの三宅さんがこっそり動画を撮ってくださっていました。

maladie d'amour

Paper snow

アンリ・サルヴァドールのナンバーmaladie d'amour(恋の病) のイントロとエンディングでトガゼンが吹いている口笛は、クロウタドリのものまね、のつもりです。ビートルズの歌にも出てくるクロウタドリ(blackbird)。2年ほど前、縁あって合計3カ月ほど滞在したフランスのトゥールにも、この鳥たくさんいました。ほんとうに歌うように鳴くんです。その美声には、メロメロになりました。

動画の中、エンディングのところで、会場からもうひとつ鳥の声が聞こえてくることに、気がつきました。しかもすごい上手!声はすれども姿は見えない鳥の声。たぶんあの方じゃないかしら、と思うのですが・・・ふふ。

楽しかった日の記録ができました。
三宅さん、ありがとう!

↓以下、ライブレポート。

11/14のウッフコック号ライブへいらしてくださった方々、企画してくださったコイワズライの三宅さん、宮内さん、すてきな音響の鈴ん子屋さん、ありがとうございました。

朝、トガゼンが働く店にトラブルがあり、何度も何度も、オーブンの点け方を電話で説明するトガ。電話が鳴るたびにビクビクするわたしたち。ほんとうに、今日トガ出演できないかも、そしたらひとりでやらなくちゃ、と一時は思いました。こわかった。でも、無事に出航することができて、よかったです。神様、ありがとう。

渾身の、でも心配もあったアンリ・サルバドールのナンバー「Maladie d'amour(恋の病)」のカヴァーが意外に評判がよくて、うれしかったです。この曲のアレンジは、かなりproduced by トガゼン。歌の譜割について、クレオールのリズムを要求され、それが難しくてなかなかできなくて(今はもう、好き勝手に歌っていますが)、イライラしたり、挙句の果てに、「どうせわたしはギターが下手だ」と要らぬエネルギーを使ったことが、あったような、なかったような、夫婦舟。でも鈴ん子屋では、1分1秒過ぎる時間が愛おしい、私にとってはそんなライブになりました。

観るたびに、どんどんよくなるコイワズライの二人。音楽が大好きで、ソウルがあって、音が気持ちいい。いつも、励まされるような気持ちになります。

加藤士文さんは衝撃でした。人は、こんなにも、自由にしてもいいんだ、自由になれるものなんだ、と。混じり気なしの、ほんもののクリエーター。これからの彼の活動に、注目していきたいです。

ウッフコック号のセットリストです。

Habanera
My uncle and his tiny bag
Maladie d'amour
Melodia
Filled with you - with コイワズライ三宅さん
Blue song - with コイワズライ宮内さん
貝のふた
Paper snow

(アンコール)
窓の外は雨


メルシボク。またのご乗船をお待ちしております。


2012年11月18日日曜日

「情熱のピアニズム」

ジャズピアニスト、ミシェル・ペトルチアーニのドキュメンタリー映画「情熱のピアニズム」、最終日のレイトショーに間に合いました。@黄金町ジャック&ベティ。監督は、「イル・ポスティーノ」のマイケル・ラドフォード。

ピアノを弾くペトルチアーニの姿。頭と手だけが弾いているようにも、手だけが別の生き物のようにも見えるのですが、もちろん頭や手だけでピアノが弾けるわけがなく、体の他の部分にかかっている力のことを思うと、ドキドキするような、怖いような気持ちになりました。

音楽に愛され、音楽そのものであった天使、としてだけではなく、相当悪いところもあった人としても、描かれていました。

酷い去られ方をしたらしい元妻、元恋人たちが、ペトルチアーニを語る時みな、キラキラした夢見るような表情になることには、いちいち号泣。

音楽だけでなく、語学においても天才だったようです。フランスからアメリカに渡って半年後には、スラングも使いこなし、訛りのない完璧な英語を話したとか。ラジオを聞いて覚えたんだとか。なんとも、羨ましい、と思ってしまいました。

全体的には、ジャズへの憧れを強くかきたてる映画でした。ペトルチアーニの子供の頃からのアイドルである巨匠たちが、こぞって彼と演奏したがったジャズ黄金期の終焉の頃。ああ、ヴィレッジ・ヴァンガードとかでライブ観たかったなあ、と思います。