2012年10月1日月曜日

「キリマンジャロの雪」

台風一過、まぶしい青空が広がっています。朝から、近くの学校の運動会の練習の音が響いています。私が住んでいる地域は学校が多く、地形に高低差があるので初めて行く人はわかりにくいらしく、よく学生さんに道を聞かれます。ふふ、浜っ子の私をよくぞ見つけて道が聞けて、あなたはラッキーね、という気持ちで親切に教えてあげるのですが、後で間違っていたことに気づくことが、よくあります。昨日もありました。やさしい人に道聞けたから大丈夫、とうれしそうにお友達に電話していた中学生女子ふたり組、ほんとうにごめんなさい。

最近は、Unknown Little Birdsのためにというつもりで、新しい曲を作り始めました。曲を作りたいと思っているのに何もないときは、頼りなく落ち着かない気持ちなのですが、それでもしつこく思って、想って、集中して、待っていると、必ずぽろっと種が落ちてきて、種が落ちると、ほっとするような、わくわくするような気持ちになります。種は育つときもあるし、育たないときもあります。あいかわらずのカタツムリよりスローペースで、自分でもなんだかなあ、と思うのですが、歌ができたときは、いつもとてもうれしい。から、続いているんでしょうね。

少し前ですが、黄金町のジャック&ベティで「キリマンジャロの雪」という映画を観ました。舞台はタンザニアではなく、マルセイユ。裕福ではないけれど素朴で善良な人々が登場します。憎しみの連鎖を断ち切ることができる幸せな人々。たぶん、中国での反日デモの報道でどんより苦しい気持ちになっていたためもあるのでしょう、じんわりと、浸みました。主人公夫婦の家、子供たち家族の家、友人の家、どの家からも港や海が見えるんです。私も、あの人達の世界に入って、ベランダでゆっくり食事したり、夕陽を見ながらパスティスを飲みたいと思いました。

同じ監督の「マルセイユの恋」が見たくてTSUTAYAで探したのですが置いてなくて、残念です。VHSしかないみたい。ジャック&ベティで次に観たい映画は、「屋根裏部屋のマリアたち」と「情熱のピアニズム」。「情熱のピアニズム」は、私は知らなかったんだけどミシェル・ペトルチアーニというジャズピアニストのドキュメンタリー。全身の骨が折れた状態で生まれ身長は成人してからも1メートルしかなく、そしてなんと、女ったらし!だったピアニストだそうです。監督は「イル・ポスティーノ」のマイケル・ラドフォードなので、期待が高まります。