2011年4月11日月曜日

0.5分咲き


暖かい一日。
テレビでは桜開花のニュースをやらないけれど、そろそろ咲いた頃かと気になり始め、
仕事を中断して、トトトトと階段を上って桜のある公園へ。

いくつかの木の先っぽの方が少し、ポロリポロリ開いていました。
まだ一分も咲いていない。

今年の桜を見ることなく
津波に流された人たちのことを想う。
心の中で手をあわせる。
私がこうして、
今年も桜を待っていることの不思議。
家族や友達、愛する人に会うことのできる不思議


今年は企業の花見も自粛ムードになりそうだとか。
都内の名所の桜を、静かに鑑賞するチャンスかもしれませんね。


先週末友人宅で売ってもらったエルヴェ・モルヴァンというフランスのポスター画家の画集本、
もったいないので毎日少しずつページを進めている。前書きの文章もとても好き。

「・・・人は現実の世で、ほんのささやかなものから無限に大きなものまで、さまさまな幸せと悲劇に
遭遇しますが、すばらしいのは、たとえ実際に現実を逃れることは完全にはできないとしても、
現実の意味を変えることは許されており、それが心の健康にもよいということです。・・・」

「・・・それは、街頭で、『生まれたときから目が見えません』という札を持っている視覚障害者を見て、
その札を『春はもうじき来ますが、私が見ることはないでしょう』と書きかえた、あの無名の人のセンスに
通じるものでした。・・・」
 
(Excerpt from 「フランスポスターデザインの巨匠エルヴェ・モルヴァン Herve Morvan」 ビエ・ブックス)

私もそんな音楽がやりたいと思う。